道路元標③のつづきです。まだまだ取り上げます。
11.名古屋市道路元標(2017年9月29日撮影)
現在は愛知県名古屋市です。
名古屋市の道路元標は元県庁通りの広小路通りと
キャプションによるとこの道路元標は複製です。
12.関町道路元標(2017年10月1日撮影)
関町道路元標は高札場跡に建っています。
この道路元標は東海道の宿場町である関宿のなかに立地しており、
その範囲の中心に位置しています。
13.深谷市道路元標(2017年10月27日撮影)
現在は埼玉県深谷市です。
深谷市道路元標は駅前通りが中山道と接した丁字路に建っています。
14.熊谷市道路元標(2017年10月27日撮影)
現在の埼玉県熊谷市です。
妥当ともいえます。
15.中之條町道路元標(2017年10月31日撮影)
現在の国道353号(日本ロマンチック街道)沿いにあります。
近くには中之條町役場、吾妻郡役所、吾妻第三小学校(現歴史と民俗の博物館ミュゼ)も
あります。
ちなみに吾妻郡にほかに残存している道路元標はありません。
ほかの吾妻郡の市町村は木材を使って道路元標が建てられたからです。
このような稀少さもあり、中之条町の町指定史跡となっており、
キャプションもついています(先ほどの木材道路元標の話はキャプションから引用)。
16.浦和町道路元標(2017年11月17日撮影)
現在は埼玉県さいたま市です。
浦和町の道路元標は国道463号、中山道沿いに建っています。
浦和宿は中山道の宿場町だったためその名残と考えられます。
ちなみに県庁通りよりも一本北の道に道路元標はあり、
突き当たりは埼玉女子師範学校(現在の埼玉会館)の道となっています。
17.宮原村道路元標(2017年11月21日撮影)
現在は埼玉県さいたま市です。
宮原村の道路元標は現在JAさいたま宮原の敷地内にあります。
ここは元役場に設置された可能性が高いと推測されます。
18.淀橋町道路元標(2017年11月22日撮影)
現在の東京都新宿区です。
淀橋町道路元標は青梅街道と豊多摩郡役所からの道の交点に立地しています。
この道路元標で特筆すべき箇所は、
東京23区内で現在まで残存する東京市道路元標以外の
唯一の道路元標である点です。
半分は亡失してしまったものの裏面には「東京府」と書かれていることが
確認できることから、当時都内にも道路元標が設置されていたことの証明となります。
特別な措置は施されておらず、もしかしたら道路拡張時になくなってしまう
可能性も否定できませんが、これは是非残してほしいと思う道路元標です。
19.平村道路元標(2017年11月28日撮影)
現在は埼玉県ときがわ町です。
「ときがわ町役場第二庁舎」の写真の奥にある役場の車庫に放置されてます。
抜いたまま放置されているのでそのうち処分されてしまう可能性も高いです…
…ところで。
「ときがわ町役場第二庁舎」の写真をもう一度よく見てください。
「おや?」と思った人は鋭いです。
「手前側に写っている石碑が道路元標に似ている、いや、道路元標じゃないか…?」
はい。その通りです。
これは「明覚村道路元標」です。
20.明覚村道路元標(2017年11月28日撮影)
現在は埼玉県ときがわ町です。
これは大変わかりやすいですね。
明覚村の役場前に道路元標が設置されています。
この後明覚村は都幾川村、ときがわ町と2回の合併を経験するのですが、
明覚村役場、都幾川村役場、ときがわ町役場第二庁舎は全て同じ敷地と
なっていますので、この道路元標は設置されてから移動が行われていない
可能性が高いです。
21.玉川村道路元標(2017年11月28日撮影)
現在の埼玉県ときがわ町です。
明覚村同様、こちらも役場前の交差点に設置された可能性が高いです。
11個の道路元標を特集しました。
③と合わせて21個の道路元標の設置傾向を改めて計算すると
交通中心地…3
役所・役場…6
参道…3
交差点…8
移動済み(判定不能)…1
となります。
まだまだ続きますが、読んでくださりありがとうございました。
2019年1月6日 うさぎ